働き方改革や、新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、在宅勤務をする機会が増えてきています。
生活スタイルが変化するタイミングは体重変動しやすくなります。
在宅勤務も例外ではなく「テレワーク太り」に悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
企業で従業員の健康へ取り組みすることで、結果的に生産性を上げる経営戦略は「健康経営」として徐々に広まってきています。
体重増加の原因になった習慣を放置すると、体重を戻しにくくなるばかりかさらなる体重増加から疾病のリスクも増えかねません。
テレワーク導入後の健康診断で数値が悪化した人が多かった企業様については、企業主体で正しい健康情報発信をしていくことがおすすめです。
テレワーク太りを食い止めたい、脱却したいと悩んでいる方向けに、在宅勤務ダイエットのポイントを紹介します。
テレワーク太りの原因は?
テレワークで太りする人の原因として多く挙がる生活の変化を紹介します。
①間食・甘い飲料が手の届くところに置いてある
②1日の食事回数が3回未満になっている
③炭水化物中心のパスタ・ラーメン・炒飯・丼もの・パンや、それらを組み合わせた食事が1日1回以上ある
④インスタント食品や市販の弁当にのみ頼っている
⑤自宅から一歩も出ない生活をしている
順番に解説します。
①間食・甘い飲料が手の届くところに置いてある
出社時は人の目もあり、間食をするとしてもタイミングが限られていたり一目を気にして食べる量や内容にブレーキが自然とかかりやすい環境です。
在宅勤務では、間食のタイミングも内容も誰にも見られることなく自由に選択できるようになります。
ついついデスクの横にお菓子をストックしたり、甘さのあるジュースや珈琲などをマグカップに好きなだけ飲める環境にしてしまうとテレワーク太りの原因となります。
▼対策
- 見えるところに置かず、キッチンの扉内に仕舞う
- 食べる量を決める(1日に〇kcalまで。200kcal以内が理想的)
- ながら食べ・飲みをせず、間食や甘い飲み物を摂取する時間と場所を決める(15時にダイニングテーブルでのみ可、など)
- 買いだめしない(数日分のまとめ買いをしない、食べたくなったら買いに行く)
②1日の食事回数が3回未満になっている
食事の回数が少ないと1日のトータル摂取カロリー(摂取エネルギー量)が減って痩せると思っている方はいませんか。
特に朝食を摂らない人は、血糖コントロールの観点からも要注意です。
朝食に血糖値の急上昇を抑える食事(食物繊維などを多く含む豆類や精製されていない穀物、タンパク質を多く含む食材など)を摂ると、昼や夕食など2回目以降の食事の血糖値の上昇も抑えるセカンドミール効果が発揮されます。
朝食欠食においては、代謝が落ちるとともに吸収率が上がり血糖値も上がりやすくなります。
血糖値が急上昇すると、脂肪の合成を促すホルモン(インスリン)の分泌量も増えるため脂肪が増えやすくなるため体重コントロールをしたい人にはデメリットといえます。
▼対策
- 夕食は寝る3時間前までに済ませる(アルコールの摂取も)
- 起床の6時間前には寝る
- 出勤時と同じ時間に起きて朝食を食べるルーティンを維持する
- まずは飲み物だけから朝食習慣をつくる(甘味のプラスされたジュースは避けて、牛乳、豆乳など)
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③炭水化物中心のパスタ・ラーメン・炒飯・丼もの・パンや、それらを組み合わせた食事が1日1回以上ある
パパっと作れ、パパっと食べられるという時短料理ですが、炭水化物中心の食事は、身体を構成するたんぱく質や、食物繊維・ビタミン・ミネラル、が不足しやすくなります。
特に、麺類だけでは満足できず、ご飯をプラスしてカロリーオーバーになったり、血糖値を必要以上にあげる原因にも繋がります。
▼対策
使う食材数を3種類以上にする
- 炭水化物の多いご飯や麺やパン(1食につき1つまでにする)
- たんぱく質の多い肉、魚、大豆製品、乳製品、卵
- 食物繊維のとれる野菜・きのこ・海藻
例)パスタなら、パスタ+温泉卵+冷凍ブロッコリー
▼対策のポイント
- 包丁いらずで使用できるカットされた肉や魚を活用する
- 冷凍野菜、カット野菜、乾物(わかめ、カット高野豆腐、乾燥野菜)などをストックしてレンチン、麺の茹で時間に一緒に調理
- 豆腐、納豆、温泉卵、蒸し大豆、ツナ、牛乳、など調理の手間いらずの食品をストックする
④インスタント食品や市販の弁当にのみ頼っている
インスタント食品や市販の弁当はそれ単体だと、炭水化物に加え、脂質や塩分過多になりやすいデメリットです。
ほんの少しの選び方や工夫でバランスのよい食事に近づけることができます。
活用方法を学んでいきましょう。
▼対策
- 野菜の惣菜を1品追加する。(サラダ、カット野菜をプラスしてレンチン調理でもOK)
- 揚げ物の入った弁当を選ばない。
- ③の対策も参考に、食べる食材数を増やす。
⑤在宅勤務に変わって動く量が減った
通勤時や社内での移動は自宅にいるときに比べどう変化するでしょうか。
公共交通機関、自転車、徒歩での移動がある場合、在宅勤務になることで消費エネルギー量が大幅に減ってしまいます。
消費エネルギーの概算について紹介しますので、是非実際に計算して具体的にどれくらいの消費エネルギー量が減っているか把握してみてください。
〇消費エネルギー量の計算の仕方
消費エネルギー量(kcal)=メッツ×時間(h)×現体重(kg)×1.05
※メッツとは…安静時を1メッツとしたときの運動強度を示したもの。車の運転は1メッツ
起立して公共交通機関に乗車するのは1.8メッツ
着席して公共交通機関に乗車するのは1メッツ通勤・通学は歩行・自転車ともに4メッツ
体重50kgの人が通勤で片道15分歩いていた場合の消費エネルギー量は、4(メッツ)×0.5(時間)×50×1.05=105kcalとなります。
消費エネルギーが減っている場合、その分の運動時間を確保して身体を動かすようにしないと体重は増えやすくなります。
▼対策
今まで通勤や職場で消費していた分の運動習慣をつくることができれば、活動量の低下は抑えやすくなります。
少しずつ増やしていくと習慣として無理なく取り組みやすいです。
- 30分に1度家の中を歩く
- 毎食後5分間その場足踏みをする(血糖値を下げる効果あり)
- 通勤時間だった時間に運動習慣をつくる
健康経営で生産性を上げるために
働き方改革によってテレワークを選択する企業が増えてきています。
テレワーク太りなど働き方を変えたことによる健康の悩みもでてきており個人個人の健康管理能力も問われています。
働き方の選択肢を増やした企業としても正しい健康情報を発信して従業員の方がどんな働き方でも健康的に働ける環境整備は企業へのメリットにも繋がります。
他にも従業員様の健康増進に向けた情報は下記よりアクセスください。
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