現役世代の女性が不足しがちなミネラル3選

現役世代の女性が不足しがちなミネラル3選

理想の体重を目指してダイエット、と摂取カロリーへの関心を高めている女性の方必見です。

体重コントロールに目を向けすぎると栄養が偏り、結果的に身体の不調に繋がるケースも少なくありません。

女性は、ホルモンバランスの変化とともに身体との付き合い方も変わっていきますが、栄養素の不足で女性特有の身体の不調を感じることもあります。

そのため摂取カロリー以外の栄養素にも目を向ける必要があります。

現役世代で企業で活躍する女性にとって、身体の不調を抱えながらの仕事は、効率低下にも繋がるため、軽視できません。

今回は、国民健康・栄養調査での結果と、日本人の食事摂取基準(2020年版)をもとに、現役世代の女性が不足しやすいミネラルを3種類、ご紹介します。

現役世代の女性が不足しがちなミネラル3選

カルシウム

カルシウムは、骨や歯の主要な構成成分です。

ほかにも細胞の分裂・分化、筋肉収縮、神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進などにも関わっています。

日本人の食事摂取基準では、成人女性のカルシウムの推奨量は650mg/日、カルシウムの摂りすぎによる健康被害がみられるため上限量が2500mg/日と設定されています。

令和元年国民健康・栄養調査によると、20代~60代までの平均摂取量は453mg/日と不足傾向なのがわかります。

女性は閉経後のホルモンバランスの変化で骨粗鬆症のリスクが上がります。

早期閉経との関連可能性も示唆されています。

予防のためにも、年齢に関係なく積極的な摂取が進められている栄養素です。

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▼カルシウムが摂取しやすい食品

乳類、魚介類、藻類、豆類、野菜類

▼食品の特徴

牛乳乳製品のカルシウム吸収率が高く、カルシウムの摂取効率が良いといわれています。

食品のカルシウム含有量

日本食品成分表2020年版(八訂)

マグネシウム

体内にあるマグネシウムのつい約6割が骨や歯に存在していて、骨形成にも関わっています。

さらに体内の代謝を助ける働きも担っていて、筋収縮、神経伝達、体温調整に影響します。

日本人の食事摂取基準では、推奨量として18~29歳は270mg、30~64歳は290mg、65歳~は280mgと設定されています。

令和元年国民健康・栄養調査によると、20代~60代までの平均摂取量は223mg/日と不足傾向で、カルシウムと合わせて意識したい栄養素です。

食事による過剰障害は報告されていませんが、サプリメントなどの通常食品以外からの摂取量は成人で1日350mgと制限されています。

▼マグネシウムが摂取しやすい食品

藻類、魚介類(特にしらすなどの小魚の含有量が多い)、穀類、野菜類、豆類

食品のマグネシウム含有量

日本食品成分表2020年版(八訂)

酸素の供給に欠かせない需要な働きをしているのが鉄です。

特に女性は月経により毎月出血するため慢性的に不足状態になりやすいと言われています。

不足によって集中力低下、頭痛、食欲不振、疲労感などの症状が起こり得ます。

ある研究では、ミネラルの中で、唯一月経前症候群(PMS)との関連が示唆されています。

日本人の食事摂取基準では、月経がある場合の推奨量として18~49歳は10.5mg/日、50歳~64歳は11.0mg/日が定められています。

大量摂取により過剰症が報告されており、40mg/日が上限量として設定されています。

令和元年国民健康・栄養調査によると、20代~60代までの平均摂取量は7.0mg/日と不足傾向です。

 

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▼鉄が摂取しやすい食品

肉類、魚類

野菜類

▼食品の特徴

肉類や魚類に含まれる鉄は「ヘム鉄」と呼ばれ、野菜類に含まれる鉄は「非ヘム鉄」です。

ヘム鉄のほうが吸収率が高いのが特徴ですが、非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂ることで吸収率を高めることができます。

食品の鉄含有量

日本食品成分表2020年版(八訂)

 

参考

令和元年 国民健康・栄養調査 厚生労働省

日本人の食事摂取基準(2020年版) 厚生労働省

 

まとめ

摂取カロリーが適正であれば健康維持できるわけではなく、その他の栄養素も十分に摂ることで健康で理想的な体型維持にも繋がります。

現役世代の女性においては、栄養不足によって仕事の効率を下げる体調不良に繋がるケースもあるため注意しましょう。

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