【健康経営】女性の健康が企業の生産性を上げる意外な関係

【健康経営】女性の健康が企業の生産性を上げる意外な関係

近年、社会で活躍する女性が増えてきています。

今回は、女性の健康と企業の生産性に着目して、現状と課題について紹介します。

女性向けの健康施策例も合わせてご覧ください。

 

女性の就業率が増加した時代背景

就業率の変化

出典:労 働 力 調 査(基本集計)2021年平均 総務省統計局

 

日本では、女性は結婚したら専業主婦になるというのが一般的でした。

1985年の男女雇用機会均等法が施行されたことで、女性の社会進出を後押しされました。

2011~2021年の10年間の就業率(15 歳以上人口に占める就業者の割合)の変化を見ると、男女合わせた総数は67.6%から69.1%のやや上昇傾向です。

女性のみの就業率は46.2%から52.2%であり、女性の就業率が高くなっていることが伺えます。※1

女性は妊娠出産などでライフスタイルを変化させていくことも必要となりますが、

1991年育児休業法や2003年の次世代育成支援対策推進法など、労働者が安心して子育てをしながら働くための整備が進んできてたことも、女性の従業率を高める後押しになっていると言えるでしょう。

 

 

「女性の健康」と「企業の生産性」との関係とは

思春期・性成熟期・更年期・老年期と女性ホルモンの状態の変動があり、かかりやすい病気、健康状態の悩みも変化します。

女性特有の健康問題が仕事に与える影響は決して無視できず、社会経済に与える影響も非常に大きなものであるのが実情です。

「働く女性の健康推進に関する実態調査」において、それらが数字として明らかとなっています。

 

女性特有の健康問題

女性特有の健康問題

この調査で女性特有の健康問題は以下の6つに分けて意識調査が行われました。

・月経関連の症状や疾病

・PMS(月経前症候群)

・女性のがん・女性に多いがん

・メンタルヘルス

・更年期障がい

・不妊・妊活

 

女性従業員うちの約半数が「女性特有の健康問題を理由に、勤務先で困った経験がある」と回答しています。※1

健康課題に分けてみると、一番多いのは「月経関連の症状や疾病」が 36.9%、次いで「PMS(月経前症候群)」が 22.1%という結果でした。

 

女性の健康が企業の生産性へおよぼす影響

労働生産性の低下

会社を休んで通院が必要になる健康課題も多く、月経随伴症状による1年間の社会経済的負担は、年間で4911億円になるとも試算されています。※3

さらに、ヘルスリテラシーが高い人の方が、月経随伴症状や更年期症状時における仕事のパフォーマンスが高いというデータもあることから、

女性のヘルスリテラシーを高め健康を守ることが、企業の生産性をUPしていくことに繋がっていくと言えます。※4

 

女性の健康に関する対応や認知度

PMSに悩む女性

経済産業省の健康経営に関する企業調査によると、女性の健康課題へのサポート制度や整備状況が不十分であることが報告されています。

出産・育児といったワークライフバランスに関するサポートに偏っているが現状です。

これは1991年育児休業法や2003年の次世代育成支援対策推進法が施行されてい背景で、出産育児世代のサポートへの対策が必要となってきたことが関係しています。

そのため前述したように、月経やPMSなどに悩む女性従業員の割合が多いのにも関わらず、女性の健康に関するサポート体制に偏りが出てしまっています。

 

さらに、「働く女性の健康推進に関する実態調査」では、管理者と従業員の間で女性の健康問題に対する認識のギャップがあることもわかりました。

管理者・役職者は女性の「メンタルヘルス」への対応に困ったと感じる割合が多い傾向ですが、女性従業員はそれよりも月経関連の症状やPMSに悩んでいるという認識のズレも浮き彫りとなっています。

必要なサポートへの認識にもギャップがあり、女性は「業務分担や人員のサポート」を求めているのに対し、管理職は「専門家による窓口相談」を重視している結果でした。

そのため、女性が本当に求めているサポート体制が整っていない原因にも繋がっていると言えます。

 

上記を踏まえ、自社の女性従業員がどのようなことで困っていて、どのようなサポートを必要としているのかという現状を把握する必要があると言えます。

「働く女性の健康推進」に関する実態調査の質問事項をもとに、自社での現状把握に活用するのも一つの手段です。

女性の健康に関する健康施策の取り組み事例

女性の健康を維持して労働生産性を下げない工夫が企業には必要です。

通常の健康診断では浮彫にしずらい女性の健康問題です。

今回は、通常の健康診断のみで対象者を抽出できるBMIに着目し、『痩せ体型(BMI18.5未満)』の女性を対象に行われた健康経営の取り組み事例を紹介します。

 

女性の健康への取り組み事例|パソナグループ様

女性の抱えている健康問題:『痩せ』

対象者:低BMIの女性社員

取り組み内容

「すこやか美人塾」と称して、8週間に渡り週1回20分のランチセミナーや座談会、カウンセリング等を実施。

実際にヨガ体験なども組み込まれている。

取り組みの結果、痩せ体型だった女性の体重増加率は61%、不定愁訴(肩こり・偏頭痛など16項目)の改善率は89%、労働生産性の向上率は55%。

参加者の満足度100%という高評価であった。

 

まとめ

子育て世代の女性も働きやすい環境が整備されており、今後ますます女性の活躍が期待できる時代です。

女性の健康に関する問題は、企業の生産性にも大きく影響をしているが、通常の健康診断等では浮彫にならない問題も少なくありません。

従業員の声を救って、女性の健康をサポートする取り組みが必要となっています。

さらに2022年4月からは治療開始時の女性年齢が43歳未満の場合は、不妊治療の保険適応されるようになりました。

社会で活躍しながら不妊治療を希望する女性が増えることも予想できます。

女性が健康に、活躍できる企業を目指しませんか。

 

※1 労 働 力 調 査(基本集計)2021年平均 総務省統計局

※2 働く女性の健康推進に関する実態調査

※3 健康経営における女性の健康の取り組みについて 経済産業省

※4 働く女性の健康増進調査2018 日本医療政策機構

 

 

 

 

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