炭水化物を摂りすぎているのかも・・・
主食ってどれくらいの量が適量なんだろう・・・
炭水化物の適量について不安や疑問を持っていませんか。
この記事では、炭水化物が多く含まれている食べ物やそのカロリーについて解説します。
目次
●炭水化物とは
●炭水化物を食べるべき理由
●炭水化物が多く含まれる食品
●ざっくり100kcalの食品(主食編)
炭水化物とは
炭水化物は、体内のエネルギーとなる栄養素です。
たんぱく質、脂質と併せて「エネルギー産生栄養素」と呼ばれており、人が生きるために必要な栄養素の1つです。
人の身体を車に例えると、炭水化物はガソリンと言えるでしょう。
炭水化物は、「糖質」と「食物繊維」から成っています。
糖質は消化吸収されたのち、身体のエネルギーになるものです。
食物繊維は、ヒトの消化酵素で消化できないもので、お腹の調子を整える役割があります。
炭水化物を食べるべき理由とは
エネルギーになる栄養素は炭水化物以外にもたんぱく質や脂質もあります。
厚生労働省では、日本人の炭水化物の摂取目安は「1日の摂取エネルギー全体のうち、50~65%」とされています。※1
炭水化物からエネルギーを摂るべき理由について、紹介します。
炭水化物の不足は、集中力を下げる
各臓器の中でも、脳は糖質の一種である「ぶどう糖」がエネルギー源になっています。
摂取量が少ないと、脳が栄養不足の状態となるため、集中力ややる気の低下、けだるさにも繋がります。
食物繊維の摂取源としての役割
炭水化物が糖質と食物繊維から構成されていることは先述した通りです。
食物繊維は、
・腸を整え便秘を防ぐ
・血糖値の上昇を抑える
・コレステロール値の上昇を抑える
・血圧の上昇を抑える
など、沢山の機能が明らかになっています。
食物繊維の不足は生活習慣病の発症リスクが高まることも分かっており、炭水化物の摂取目標とは別に食物繊維の摂取目標量が定められています。※1
しかし現状、日本人は食物繊維の摂取量が不足傾向にあることが、国民健康・栄養調査から明らかになっています。※2
炭水化物の摂取が少なすぎる場合は、食物繊維の摂取も不足しやすくなるため、注意が必要です。
炭水化物の摂取量と死亡リスクの関連
出典(国立がん研究センター予防研究グループ)
日本人を対象とした研究結果において、
1日の摂取エネルギー全体のうち、炭水化物からの摂取量が低くても高くても死亡リスクが高くなるという結果が発表されました。※3
死因別のリスクについては、循環器疾患や心疾患は同様に炭水化物からの摂取量が低くても高くても死亡リスクが高くなるという結果です。
本研究においては、たんぱく質や脂質の摂取源によっても結果が変わることも明らかになっています。
炭水化物の摂取を減らしすぎると、1日に必要な摂取エネルギーをたんぱく質や脂質から賄うことになります。
肉類に含まれる飽和脂肪酸やコレステロールの摂取量が多い食事が続くと、動脈硬化がすすみ循環器疾患のリスクが増えることが考えらます。
炭水化物が多く含まれる食品
炭水化物が多く含まれるのは、米や、小麦が原料のパン、麺、など、穀類の食品。
他にも、芋も炭水化物が多い食品です。
豆、一部の野菜も炭水化物が比較的多ものもあります。
ざっくり100kcalの食品(主食編)
主食ごとの100kcalの重量を知っておくことで、主食からの炭水化物の摂取量を一定にすることに役立ちます。
是非参考にしてください。
●ご飯 お茶碗に軽く半分(60g)
●食パン 6枚切り2/3枚(40g)
●うどん(茹で) 1/2玉(110g)
●素麺 3/5束
●パスタ(乾燥) 30g(1人前は約100g)
※4
まとめ
炭水化物は、人が活動するために欠かせないエネルギー源です。
多すぎても少なすぎても疾病のリスクが上がるだけでなく、集中力の低下など日々の生活にも影響があります。
炭水化物の多い食品からどの程度エネルギーが取れるのかを知って日々の生活で意識していきましょう。
※3 Clin Nutr.2020 Sep 23;S0261-5614(20)30478-7
※4 日本食品標準成分表2020年版(八訂)