夜勤に携わる方々は、日々「眠気」に襲われないよう生活サイクルなど様々工夫をしていることと思います。
カフェインの眠気覚まし効果は有名で、コーヒーやエナジードリンクを活用している人も多いのではないでしょうか。
カフェインの眠気覚ましとしての効果を最大に発揮するには飲むタイミングも重要です。
夜勤で眠気をふっ飛ばしたい方に向け、カフェイン摂取のオススメのタイミングについて、紹介します。
カフェインの眠気覚まし効果をおさらい
「眠気覚まし」効果の秘密は、脳の覚醒作用にあります。
眠気の正体は、アデノシンという物質です。
これが、アデノシン受容体にくっつくことで、神経を落ち着かせて脳内で眠気となります。
カフェインは、アデノシンと化学構造が似ており、アデノシン受容体にくっつくことで、アデノシンが働くのを防ぎ眠気を抑えてくれます。
カフェインの摂取目安
日本において、カフェインの摂取量の基準は設けられていません。
これは、無限に摂取しても安心という意味ではなく、許容量に個人差があり設定することが難しいためです。
実際、カフェインの過剰摂取は死亡例もあり、摂取過剰によって中枢神経系が過剰に刺激されると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こることがわかっています。
加えて消化器管の刺激により下痢や吐き気、嘔吐することもあります。
世界に目を向けてみると、様々な機関が見解を発表しています。
例えば、欧州食品安全機関(EFSA)では健康な成人(妊婦を除く)は一日あたり400mg以下であれば、健康に悪影響を与えないとしています。
※ 食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~|厚生労働省
カフェインの効果はどれくらい続く?
まず、カフェインは飲んだ瞬間から効果が得られるものではありません。
摂取したカフェインが吸収され、血流にのって脳にたどり着くまでに15分から1時間程度要すると言われています。
そのため眠くなってから飲むなど、効果を得たいタイミングの直前に飲むことは効果を期待することができません。
効かないからと言って多量摂取をすると、先述した通り身体への影響が出る可能性も示唆されているため危険です、注意しましょう。
カフェインの効果がどれくらい続くのでしょうか。
個人差があるものの、効果が半分になるまでの時間(半減期)は、2~8時間と言われています。
そのため午後から夜にかけての摂取は入眠に影響を及ぼすことも出てくるので気を付けましょう。
眠気覚ましに効果的なカフェイン飲料の摂取タイミング
カフェインが効きはじめるタイミングを踏まえて、夜勤者におすすめしたいカフェインの摂取タイミングは、仮眠の直前です。
仮眠には、イライラを軽減し生産性を高める効果もあります。※
カフェインが効きはじめるまでの時間差を活用し、仮眠前にカフェイン飲料を飲んでおくと、起きたときにカフェインが効きはじめるという状況を期待することができます。
これは、夜勤者を対象にしたオーストラリアの研究において、仮眠のみした人よりもカフェイン摂取後仮眠した人の仮眠後のパフォーマンスと注意力が顕著に改善されたという結果にもでています。※
参考
※ お昼寝はイライラを軽減し、生産性を高めます|サンクロレラ研究サイト
※ コーヒーと仮眠で、夜勤時も冴えた頭をキープする|サンクロレラ研究サイト
まとめ
夜勤をする方にとっては、勤務中の覚醒状態を保つための工夫が必要になることもしばしば起こりやすいのではないでしょうか。
眠気覚ましとしてカフェイン摂取をする方も多いですが、カフェインの効果を得るためにはタイミングにポイントがあり、効果がないからと言って飲み続けると過剰摂取の危険もあるため注意しましょう。
仮眠とカフェインを効果的に活用し、夜勤時のパフォーマンスUPに活用してみてはいかがでしょうか。