食品ロスの問題点とは?企業ができるSDGsな取り組み紹介

食品ロスの問題点とは?企業ができるSDGsな取り組み紹介

まだ食べられるはずなのに、捨てられてしまう食品のことを指す「食品ロス(フードロス)」。

SDGsの中で、2030年までに食品ロスを減らすための目標が具体的に示されており、国、企業、個人個人が取り組む必要のある問題です。

食品ロスの現状、原因から、実際にどんな対策が必要で可能なのか紹介します。

 

食品ロスの原因

食品ロスの原因

食品ロスは、主に事業系食品ロスと家庭系食品ロスに分別されます。

●事業系食品ロス

食品製造業、食品卸売業、食品小売業、外食産業など、事業の過程で発生する食品ロスを指します。

発生の原因としては、例えば以下のようなものが挙げられます。

・食品輸送・保管時の整備不足によって、消費・賞味期限切れするなど、消費者に届く前に廃棄されるケース

・外観品質基準が高すぎて、味、栄養価、安全性などの品質に問題がなくても大きさや形などが規格外となり廃棄されるケース

・加工技術不足によって、保存がきくように加工できず流通期間が短くなってしまい廃棄せざるをえないケース

・品揃え需要が高まっており、販売側が抱える在庫が期限切れとなり廃棄されるケース

●家庭系食品ロス

各家庭の日々の生活において発生する食品ロスを指します。

発生の原因としては、例えば以下のようなものが挙げられます。

・作る量が多すぎて残ってしまい廃棄されるケース

・無計画な買い物によって使い切る前に廃棄されるケース

 

食品ロスの問題点とSDGsの関係

2015年の国連サミットで決まったSDGs17の目標と複数の目標と関係があります。

関係のある目標について、確認してみましょう。

SDGs飢餓をゼロに

まだ食べられる食品が大量に廃棄されている環境も多いですが、食品がなく飢餓に苦しむ人や地域はまだまだいる状態です。

生産された食品の流通・保存などが改善していくことで、必要な人や地域に食が届くようになり、飢餓を減らすために役立ちます。

 

SDGsつくる責任つかう責任

もともとこの目標は、衣類やエネルギーなどの分野におけるものを指していますが、食料も決して例外ではありません。

食品ロスで廃棄されるも原因は既述していますが、生産過多になってしまっていることも原因です。

つくる側、つかう側の意識を高めていく必要があるといえます。

さらに、この目標12の具体的な目標として「2030年までに小売・消費レベルにおける『世界延滞の一人当たりの食料の廃棄を削減』させ、『収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品の損失を減少』させる」と示されています。

 

SDGs気候変動に具体的な対策を

食品ロスはゴミとして処理されます。

日本の場合は焼却処分が一般的で、温室効果ガスである二酸化炭素が生成されます。

海外では埋め立て処分が一般的で、二酸化炭素の約25倍の温室効果をもつメタンガスが発生させることから、改善の必要性は大きいといえます。

 

SDGs海の豊かさを守ろう

海の資源は、現在持続的な維持ができないくらい急速に減っています。

1970年代から海の魚の量は減少し続けており、2021年には1970年代の約半分の海洋生物しかいなくなっていると言われています。

必要以上の魚の捕獲は、生態系の破壊も海の環境を壊すことにも繋がっています。

環境を守るためにも食品ロスの削減は必要なことがわります。

 

食品ロス、日本での現状は?

日本における食品ロスは、年間でどのくらいの量があるでしょうか。

農林水産省による調査結果をご覧ください。※1

食品ロス量の変化

食品ロス量の推移

出典 食品ロス量の推移 農林水産省

2012年度から2019年度の推移です。

2015、2016年頃のピークは年間650万トン近くの食品ロス量でした。

SDGsの取り組みが始まった2016年頃を境に、年々減少傾向にある状況で、2019年度では570万トンとなっています。

内訳については、やや事業系食品ロスのほうが多い状況ではありますが、家庭系食費ロスも決して少ないとは言えない状況です。

政府は、2030年までの事業系食品ロスの削減目標を273万トンとしています

 

食品ロス問題|日本の取り組み

食品ロスへの国の取り組み

SDGsの目標達成に向けた日本における食品ロス問題への取り組みが進んでいます。

2019年10月に施行された「食品ロス削減推進法」です。

この法律では、

食品ロス問題に対して、関係省庁が相互に連携・協力をし国を挙げて取り組むことが定められています。

2021年3月に発表された基本方針の一部を紹介します。

●1/3ルールの見直し

1/3ルールとは、メーカー等から小売店へ納品する期限は賞味期間の1/3まで、販売する期限は賞味期間の2/3までとするものです。

1/2ルールへの見直しが行われています。

●消費期限と賞味期限の違いに関する知識や「てまえどり」の普及活動をすすめる

消費期限・賞味期限は、それぞれ食品によってどちらを記載するかが決まっています。

消費期限は「食べても安全な期限」賞味期限は「おいしく食べられる期限」とされており、その違いを伝えることで食品ロスの削減につなげるていくことができます。

●フードバンク活動

賞味期限以内にも関わらず様々な理由により捨てられてしまう企業や家庭の食べ物を寄付し、困窮者へ無償で提供する活動のことです。

 

「食品ロス問題」企業の取り組み

食品事業の取り組みのほんの一部を紹介します。

給食委託会社|名阪食品様

名阪食品フードロスの取り組み

給食委託会社における食品ロスの問題は、食材の廃棄部分が過剰になることや、食べ残し等が挙げられます。

名阪食品様では、食べ残しが出ないようメニュー構成を工夫することや、野菜の葉や皮など通常では廃棄していた部位を調理に使うなど廃棄を減らせる新しいメニュー開発なども進めています。

さらに幼稚園や保育園での食育を活かし、食への関心を高めるための働きも行っています。

名阪食品 公式HP

コンビニ|セブンイレブン様

セブンイレブン 食品ロス取り組み

コンビニ各社(一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会に加入済のコンビニ)では、2021年6月から、「てまえどり」という商品棚の手前から商品をとるよう促す取り組みを実施しています。

加えて各社独自の取り組みで食品ロス削減に取り組んでいます。

今回は消費者にも直接的なメリットのある対策に取り組んでいるセブンイレブン様を紹介します。

セブンイレブン様は、素材・製造・温度管理などを見直し、味やクオリティは下げず賞味期限を延ばすチルド食品の開発製造をおこなっています。

小人数でも食べきれるサイズ感の商品や、長期保存ができるよう配慮されてつくられた「セブンプレミアム」のパウチ惣菜商品も人気です。

さらに、販売期限が迫っている標品を購入すると、nanacoポイントが付与されるなど、消費者にも嬉しい食品ロス対策をすすめています。

 

まとめ

食品ロス

食品ロスはSDGsの目標にも組み込まれており、世界的にも大きな問題です。

日本においても食品ロスは年間600万トン近くあり、削減に向けて国、企業が取り組みをすすめています。

結果、2030年の削減目標に近づきつつある状況です。

食品の廃棄が減ることで、企業にとっても処理資金削減、予算の見直しにも繋がりメリットが大きいといえるでしょう。

健康経営カテゴリの最新記事