健康維持増進のためには食事内容を整えることは欠かせません。
健康組合などの保険者様は特に、被保険者様の健康のためにセミナーや企画を実施して健康リテラシーの向上や実際に食行動を変えていただけるようサポートに注力していらっしゃることと存じます。
そんな中、「健康のために〇〇を食べましょう」「身体によい食べ物を食べましょう」というセミナーを開催してはいませんか。
今回は、食べものを選ぶ時に人が何を重視しているのかを知ることでセミナーテーマや健康サポート時の言葉選びを考え直すきっかけになるデータを紹介します。
食品を選ぶ基準でもっとも優先されるもの
買い物、外食など、食品を選ぶタイミングは沢山あります。
日常的に食品を選ぶとき、「安全性」「栄養価」「おいしさ」「価格」「季節感・旬」「好み」のうちどの項目を重視しているでしょうか。
(平成30年国民健康栄養調査結果をもとに作成)
平成30年に行われた国民健康・栄養調査(厚生労働省)※1の結果によると、性別・世帯年収に関わらず1位は「おいしさ」でした。
健康のために意識してもらいたい「栄養価」については、男女ともに重視すると考えた人の割合が世帯年収に関わらず低いことがわかります。
食品を選択するときに「おいしさ」、「栄養価」、「季節感・旬」を重視すると回答した者の割合は、世帯の所得が 600 万円以上の世帯員と比較して、男女ともに 200 万円未満の世帯員で有意に低い結果です。
つまり、「おいしさ」、「栄養価」、「季節感・旬」については世帯年収が多い人のほうが重要視する傾向といえます。
食品を選ぶ基準には男女差や世帯収入差があることが判明しました。
健康リテラシーの違いがどう食品選択に影響を与えるかどうかについては、国民健康・栄養調査では分かっていません。
ドイツのキール大学海外で行われた調査によると、健康リテラシーの高さは、食品選択にほとんど影響しないという結果です。
同調査によると、「身体によい成分が入っている」と伝えても、よほど健康リテラシーが高くなければ「おいしさ」より「栄養価」を優先することもわかっています。※2
食の選択に重要なのは「感情」が動かされるかどうか
どんなに健康によいとわかっていても、「栄養価が高い」「カラダに良い成分」などの健康に関するキーワードは、重視する人の割合が低いことがわかりました。
それよりも「おいしい」「すき」といった感情が動かされるものを重視するようです。
そのため、健康的に食べることのメリットとしては「健康のため」という事実よりも感情を動かすようなキャンペーンを考えていくことが効果的と言えるでしょう。
(株)Lanlanでは、ご依頼に合わせたテーマ・角度から健康セミナーを開催しています。
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