食事に気を付けてみよう、とせっかく食事への関心が高まっていても、ついつい見落としがちなのが「脂質の摂り過ぎ」です。
「頑張って食事改善しているのに結果に繋がらずモチベーションも下がってしまった」とならないように
●脂質の摂り過ぎに注意すべき理由
●無理なく脂質制限をする1日の摂取目標量とは
●脂質の摂り過ぎを防ぐためのポイント
を紹介します。
脂質の摂り過ぎに注意すべき理由
脂質は高カロリー
糖質、たんぱく質、脂質は、エネルギー源を生み出す三大栄養素です。
糖質とたんぱく質は1gあたり4kcalなのに対して、脂質は1gあたり9kcalです。
同じ重量で比較すると、糖質やたんぱく質の2倍以上のエネルギーを摂取することになります。
そんなに食べていない「つもり」でも摂り過ぎになりやすい栄養素といえるでしょう。
脂質はホルモンや細胞膜などをつくる材料となるため、身体にとって必要な栄養素ですが、摂り過ぎると脂肪として蓄積されるのでもちろん太る原因に繋がります。
無理なく脂質制限するための1日の摂取目標量とは
日本人の食事摂取基準では、炭水化物やたんぱく質とのバランスを考慮して脂質の摂取目標量が決められています。
男女ともに、1歳以上でエネルギー比率が20~30%を目標とするように掲げられています。
30代男性のエネルギー必要量を例に挙げて目標とする量を紹介します。
脂質のエネルギー比率は、脂質の含有量(g)×9÷摂取エネルギー量(kcal)で求めます。
30代男性は、1日当たり2700kcalが摂取目安なので、60g~90gを脂質から摂取することが目標とされています。
※身体活動レベルはふつうを使用しました。
1食当たりに換算すると900kcalで脂質は20~30gを目指せるとよいということになります。
例えば摂取カロリーが500kcal~600kcalのお弁当で摂取カロリーが少なくても、脂質が20~30gのお弁当は「脂質が高くバランスはイマイチなお弁当」と判断できます。
摂取カロリー量だけでなく、脂質の割合にも注意してみましょう。
脂質の摂り過ぎを防ぐためのポイント
カロリーの高い脂質を脂質の低い食材に置き換えると、食べる量が同じでもカロリーOFFすることができます。
ちょっとした変化で脂質の摂り過ぎを防ぐことができますので、
食品選びと調理法の選び方の2つに分けてポイントを紹介します。
脂質の摂り過ぎを防ぐための食品選び
食品の置き換え例を紹介します。
生活習慣病予防の観点から、飽和脂肪酸が多い肉や乳製品などに含まれる脂質はカットするのが良いでしょう。
肉の場合は、脂身の白い部分が少ない赤身の多い部位を中心に選ぶのがポイントです。
自炊をせず、コンビニや外食が多い方も、以下の特徴を知ってメニュー選びをするのがおすすめです。
●豚肉
豚ばら肉(35.4g)
豚ロース(19.2g)
豚もも(10.2g)
豚ヒレ(3.7g)
()内は、100gあたりの脂質量です。
●鶏肉
皮つき鶏もも(14.2g)
皮なし鶏もも(5.0g)
皮なしむね肉(1.9g)
鶏ささみ(0.8g)
()内は、100gあたりの脂質量を示しています。
●加工品
ベーコン⇒(7.8g)
ソーセージ(6.1g)
ロースハム(2.9g)
ロースハム1枚が約20g、、ソーセージ1本が約30g前後です。
()内は、20gあたりの脂質量を示しています。
加工品のベーコンやソーセージは1度に食べる量は大量になることは少ないですが、脂質の含有量は高いので、「食べてないつもり」に繋がりやすい食品ともいえます。
鶏肉でつくられたサラダチキンへの置き換えもおすすめです。
●調味料
マヨネーズ(11.4g)
胡麻ドレッシング(5.7g)
フレンチドレッシング(4.7g)
和風オイルドレッシング(2.2g)
()大さじ1杯あたりの脂質量を示しています。
参考
日本人の食事摂取基準(2020年版)
脂質の摂り過ぎを防ぐための調理法選び
調理油の使用量を少なくすることで、簡単に脂質の摂取量をOFFすることができます。
揚げ物、炒め物は油を使用するので、グリル、茹でる、蒸すなどの調理法がおすすめです。
具体的なメニューで調理油をカットする方法を一部紹介します。
●目玉焼き⇒ゆで玉子、温泉卵
●野菜炒め⇒蒸し野菜、スープ
●チャーハン⇒雑炊
揚げ物の摂取を気にする方は多いと思いますが、炒め物に使う油も気をつけたいポイントです。
脂質を減らして痩せるコツ
脂質の多い食品や調理法を選んでいませんでしたか。
1週間を通してよく食べる食品やよくする調理法が、実は脂質の摂り過ぎに繋がっている可能性があります。
少しの選び方で脂質の摂り過ぎを抑えて健康的に痩せていきましょう。